しずおかRC（ランニングクラブ）

安倍川の河口近くにある大きな風車が、撤去されるそうです。風力発電設備「風雷君」です。運転を中止し羽根が回っていませんでした。
市によると、故障が多くて維持費や採算などを考慮して撤去を決めたとのこと。2億5千万円もの解体費用がかかるようです。
　風力発電の適地には、年間を通して風が多く風速のある風が吹いています。30年以上も前に竜飛岬で、数多くの風車が回転している施設を見学したことがあります。
日本には、風力発電の適地は陸上にも海上にも少なく、太陽光も地熱発電も規制が多く適地が少ない。コスト面でも海外勢に見劣りするなど、再生可能エネルギーによる発電は八方塞がりです。
小泉環境大臣が国連気候サミットにおいて、『気候変動（温暖化）のような大きな問題の対応はセクシーであるべき』と発言し物議を醸しました。ベースロード電源である火力発電は興味ある課題であり、かつ石炭火力は悩ましい問題であることを、理解しての「セクシー」と思います。
昨年10月に追い風が吹きました。菅総理大臣が所信表明演説において、『2050年カーボンニュートラル（注）、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言する』と表明したのです。
産業・投資の分野では、脱炭素は大きな潮流であります。実現するためには、化石燃料に由来しない電力、（頼らない）社会のあり方、生活の仕方が大きな要素になります。
取り組む内容は、再生可能エネルギー発電・電気自動車・EV用ステーション・リチウムバッテリー・蓄電池・グリーン水素・リモートワーク・広範なIT化・省エネ住宅など、多種多様かつ前途多難であると思います。
いずれの開発と普及にあたっても、世界標準、生産規模やコストで欧米や中国に太刀打ちできない虞があります。テレビやスマホ、半導体などで韓国の後塵を拝した二の舞を演じなければよいのですが・・・・。by　まつ もとよ
（注）2050年カーボンニュートラルとは、CO2やメタンなどの温暖化ガス排出量を全体としてゼロにすることです。（排出量から森林吸収や排出量取引などで吸収される量を差し引いてゼロに）
【風雷君（静岡市駿河区中島）】