しずおかRC（ランニングクラブ）

テレビ番組などを見るのは高齢者が多く、テレビ放送は年寄りとともに衰退していく一方である。近頃はヒット作もなく、好評な高い視聴率番組の続編と低俗番組のオンパレードである。
低俗番組の最たるものは、お笑い芸人とお馬鹿キャラをひな壇に並べて内輪ネタである。部外者には分からない事を「仲間うち」で喋り面白くもないのに高笑い、クダラナイ。ネットによる個人への誹謗中傷と相通ずるように思える。
芸能・・・って名ばかりの事務所と制作スタッフが、本物の芸人を育てよう、質の高い番組をつくろうとは考えてもいない。
　政治では、引き続きお友達内閣の後継である。「仲間うち」の都合の悪いことには触れない、異論を差し挟まない、幅広い意見を集約しない、そして議論を深めない。
会議では、本音を言わず周りの雰囲気をうかがっている。一同顔を合わせているうちに意見もほとんどなくシャンシャンで終わる。
狭い国土に単一民族が暮らし、長～い時間と長～い歴史を経て身に付けた思考と身の処し方である。
他人や周りを気にして、その場の「空気を読む」。全体で調和することが心地よく落ち着く。ところが気を遣いすぎて「忖度する」と問題になる。森友学園を巡る国有地の払い下げは、国家公務員の忖度と責任のあり方、当事者の出世と担当者の死など様々な禍根を残した。
コロナ対策においては、政府も地方もチグハグで「無責任」が蔓延していることを露呈した。「無責任」がもてはやされたのは、昭和32年「無責任一代男」である。クレージーキャッツの植木等が人生をスイスイと泳ぐ世渡り上手なサラリーマンを演じた。映画の中で歌われたスーダラ節の次は、サラリーマンどんと節の『気楽な稼業と来たもんだ』と全社員の「無責任ぶり」の歌がヒットした。次に来るのは、世の中の「無責任ぶり」である。
by まつ もとよ