しずおかRC（ランニングクラブ）

　内子の内子座・琴平の金比羅座・小坂の康楽館、田舎町に立派な芝居小屋がある。豪商などが商売や産業によって、江戸から明治にかけて築いた富があったのである。
内子・琴平・小坂は、伊予の国（愛媛）、讃岐の国（香川）、出羽の国（秋田）の中心都市でもない。それぞれ木蝋（もくろう）の生産、金比羅宮の様々な興業と商業、銀や銅の採掘で栄えた。他にも越前の和紙、金沢の金箔、灘の清酒、関の刃物など様々な独自の手工業的な産業が根付いて町の繁栄をもたらした。
　しかし、現在では地場産業が衰退しているところが多い。商圏を世界に転換し、さらに独創性を磨き他の追従を許さないブランド（希少価値）を確立できれば再興できるかもしれない。
廃れたれてしまったものを違った角度から見直し攻めに転じる。例えば、木蝋はエコ素材の原料に和ろうそくはインテリアに、興業は古さを活かした独創性（妙技など）と世界へのネット配信に、鉱山は採掘体験と銀細工工房などの体験型施設に、それぞれの特性に応じ利活用することが肝要である。
改めて見直すことは、言うは易し行なうのは難しい。なぜなら、今までの否定と思われるからである。要は狭い社会での内輪の論理がはびこっている。これを打破できる論理と説得力、同時に幅広い視点をもってコーディネートできる人材が、地方再興のキーポイントであると思う。
by まつ もとよ
　【内子座】