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2021年02月04日

ならぬものはならぬ

 『うそを言うことは、なりませぬ。』会津藩の「什(じゅう)の掟」の最後の一文です。
会津藩では、藩校で学ぶ前の6~9歳までの子ども達が、10人ほどの集まりをつくった。この集まりが「什(じゅう)」です。
毎日、什の仲間の家に集まり、年長の者がその掟を話し、これに背いたか、背いていないかを反省します。
背いた者は仲間の審問を受け、事実と評定されると、什の仲間がふさわしい制裁を相談し、罰がかせられました。
一番軽いのが、「無念でありました。」と詫びて皆に謝ります。会津藩士の子としての名誉を汚し残念であります、と言うことなのです。
次が、「シッペ」です。手のひらか、手の甲か、何回かを決めます。
最も重いのが「絶交」、仲間はずれです。父や兄が深くお詫びをして什の長と仲間から許されなければ、什に戻ることができません。
 仲間から問い詰められるのは辛いが、ウソをつくことは恥ずべきことなのです。
毎日、什(じゅう)に行って話しを聞き、自省し、仲間を思い、自ら考えて意見を発する。
日々の活動によって、一人一人が自律・自尊や協調性などを涵養していく基礎教育です。
什(じゅう)の掟とは、
・年長者の言うことに背いては なりませぬ
・年長者にはお辞儀をしなければ なりませぬ
・嘘言(うそ)を言うことは なりませぬ
・卑怯な振舞をしては なりませぬ
・弱い者をいじめては なりませぬ
・戸外で物を食べては なりませぬ
・戸外でおんなと言葉を交へては なりませぬ
・ならぬことは ならぬものです
少し内容が異なる什もあったようですが、『ならぬことは、ならぬものです』は共通しています。
このような教えが無くなったことを反映してなのか、近頃、大人の言動を恥ずかしく感じることが多くなりました。コロナ禍の会食、卑怯なウソ、その場しのぎなど、政治家の身勝手な立居振る舞いが、長期政権から続いているように思います。
国会答弁、記者会見、選挙公約などをみると、まっとうな議論、真実を質す、責任をとる、公平を期すなどなど、いつからか死語に、あるいは意味が変わっているのでは。
矜持を正す人物が少なくなったと思わざるを得ない。 by まつ もとよ
【白虎隊十九士の墓・飯盛山】
ならぬものはならぬ


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Posted by ゴールドランナー  at 17:26 │Comments(0)読者のつぶやき、ルポ、etc

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