しずおかRC（ランニングクラブ）

明治時代には「○○の父」と言われる人達がいます。新しい時代の幕開けとともに、それぞれの分野を引率し指導力を発揮して顕著な功績を残した人物です。
近代資本主義の父・渋沢栄一、近代医学の父・北里柴三郎、郵便の父・前島密、鉄道の父・井上勝、その他にも法律、工業、建築などの父がいます。
一方、「○○の母」とは言わないし、女性の活躍は目立ちません。
男性社会の中にあって明治時代に活躍した女性を挙げてみます。
・経済では、広岡浅子：銀行家、大同生命の創始者、日本女子大学の創設者です。NHKの連続テレビ小説「あさが来た」の放映によってよく知られるようになりました。
・教育では、津田梅子：女子高等教育の先駆者で津田塾大学の設立者です。明治4年に岩倉使節団一行と共に7歳で訪米し長年の留学でした。津田塾は、豊かな教養と専門性を備える人材（女性）を輩出しています。
・文学（小説）では、樋口一葉：新進の女流作家で「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」といった秀作があります。極貧に苦しみ質素で慎ましい暮らしのなか肺結核にて24歳で亡くなりました。
・女性の自立では、正岡律（正岡子規の妹）：子規の没後、共立女子職業学校を卒業し和裁の教師となりました。脊髄カリエスを発症した子規を献身的に看病しました。既婚でしたが松山から上京し、一家の当主である偉大な俳人を支えることを自ら選んだのです。
　現在、経営者、大学教授、小説家などには女性が大勢いますが、大企業の経営者や大学の学長は数少なく、特に女性政治家が極端に少ないのです。世の中の半分は女性ですから政治家の半数を女性が占めると、何かが変わると思います。
by まつ もとよ