しずおかRC（ランニングクラブ）

　親子は、何処かしら似ているところがあります。私は母親に似ています。あるいは、家庭的で詩吟と布教活動に熱心だった伯父さん達に似て、一つのことに夢中になり易いのです。
父とは違って人付き合いは良くありませんが、私は社会活動に熱心でした。
盲人ボランティア、孤児を預かる里親、サッカー少年団の世話役、PTAの会長等、子ども食堂の調理員など、時間に余裕がない中での活動です。さらに、40代半ばまで毎日10㎞以上のランニングと土日はロング走や大会・駅伝の出走をこなしていました。
30代からの10年間ほどメチャクチャ忙しい生活でした。これらの活動を振り返ってみると、意外と人好きで父親似であるかも知れません。
一方、妻はフルタイムの常勤で早番遅番のある勤め、子育て、娘の新体操の送迎、家事と、体がいくつあっても足りないほどで「時間貧乏」と言っていました。
私は「七変化」と言っていました。仕事・家事・子育ては普通のこと、弁当づくり・Ｙシャツのアイロンがけ・娘の送り迎え・妻の勤めの四つを加えた七つです（注）。
我が家の子育ては、「子ども自らが育つ」に重きを置いていました。また、限られた時期までに「可愛がること、躾をすること」を心がけました。
義親から、『そんなに抱いていたら、○○ちゃんが歩けなくなってしまうよ。』と言われるほどでした。娘の方も手を広げて抱っこを求めています。そんな娘も小学校4年生頃から少しずつ離れていきました。
上の子は早くから自立しており、小学校3年生のときから認め印を持って学校からの連絡も通信簿も処理していました。中学生では塾通いは表向きで適当に夜の街をうろついていたようです。高校進学相談のため先生と話したとき『この秋以降、成績がすごく伸びているので最難関校を受験するのは良いでしょう。しかし内申書は下から2番目です。月曜日と火曜日の授業中は眠っています。授業の妨害にはなりませんが、ほとんど全ての授業を受けない態度です。放課後、学校側でも把握できないほど活発なのでしょう。』とのことであった。
　子ども達は私に似て、独自色が強く協調性が足りないのか。それでも今は、親となり丁寧な子育てをしています。
　　by まつ もとよ
（注）昼休みも走る私の弁当づくり、クリーニング屋のプレスでは襟の部分で皮膚がかぶれるので柔らかくアイロンがけ、娘が水鳥体操館で体操と新体操を通算10年間の送迎。
【イラスト：静岡市子育て応援総合サイト・ちゃむしずおか】